会社設立の流れをわかりやすく解説中!

法人形態の選び方

法人形態の比較


株式会社合同会社
責任範囲有限責任有限責任
設立費用
(雑費を除く)
19万円6万円
資本金1円~(※1円は非推奨)
所要日数最短7日程度
事業内容の制限法に違反しなければ法人形態を理由とした制約は特になし。
特徴有名だが経営と利益分配に制約が多い柔軟な経営が可能
備考出資での資金調達がしやすい。スモールビジネス向け
詳細な比較は以下の記事で行っています。
株式会社と合同会社を徹底比較

法人形態を選ぶポイント

1.起業の目的と経営のニーズ

株式会社向きのケース
上場したい!
上場(=株式の公開)は株式会社のみ行えるので株式会社で始めましょう。
ビッグなベンチャー(スタートアップ)を創りたい!
法人形態の知名度(=取引先や従業員の確保のしやすさ)、資金調達のしやすさなどの点で株式会社がおすすめです。
出資で資金調達を行いたい!
上場ができない合同会社に出資しない方針の投資家もいるため、株式会社がおすすめです。
合同会社向きのケース
スモールビジネスをのんびり経営したい
合同会社は総じてスモールビジネス向きなので、大きく事業を拡大する予定がない場合は特に経営しやすいです。
1人でスピード重視の経営がしたい
合同会社は柔軟な経営ができる反面、社員(=役員)同士の意見対立に弱いため、一人でスピード重視の経営をしたい方におすすめです。
子会社を創りたい!
合同会社は柔軟な経営が行えるのがメリットなので、親会社がすべての意思決定を行う予定の子会社に適しています。

2.事業内容

株式会社向きのケース
積極的に従業員を雇う必要がある事業
知名度がある株式会社のほうが人が集まりやすいので合同会社はおすすめできません。
信用が重要な事業を行う場合
BtoB場合と同じ理由で、合同会社の知名度が低さがビジネスに影響する恐れがあるためです。
合同会社向きのケース
直接雇用する必要がない事業
合同会社のデメリットとして従業員が集まりにくいことがよく上げられますが、従業員を直接雇用する必要がなければ影響ありません。
BtoCの事業
個人相手のビジネスであれば知名度が低いことによる影響は限定的と言えます。
フリーランスの法人化
合同会社は株式会社と比べて経営の手間がかからないため、フリーランスの大敵であるバックオフィス業務を減らすことができます。

3.目指す規模

株式会社向きのケース
複数名が出資する企業
株式会社は持ち株数で議決権の優劣をつけられる意見対立に比較的強い法人形態であるため、複数名が出資する場合はこちらを選ぶことをおすすめします。
多数の従業員を抱える企業
前述の通り、知名度が高い株式会社のほうが従業員の採用がしやすいのでおすすめです。
合同会社向きのケース
1人で出資する企業
合同会社は出資者(=社員)同士の意見対立に弱く、すぐに意思決定が膠着していしまうため複数名での運営には向きません。
注意

合同会社DMM.comのようなコングロマリットやGoogle合同会社のような大手企業の子会社もあるため、上記はあくまで一般的なケースです。

4.創業メンバー

株式会社向きのケース
複数名
ベンチャーやスタートアップによくある複数名での創業には株式会社が適しています。
合同会社は意見対立に弱いので共同創業に使うのはやめましょう。
合同会社向きのケース
1人
合同会社で社員(=出資者兼役員)が対立するとすぐに意思決定が停止します。
1人で経営するのが無難です。

5.現在の資金の状況

注意

無理な節約は結果的にご自身の首を絞めることになるため、資金の状況の優先順位は最下位です。
ここまでの項目を優先してください。

また、この項目は株式会社の設立を考えている方向けになります。

株式会社向きのケース
資金に余裕がある
株式会社の設立を考えている方で、合同会社と比べて非常に高額な設立費用を捻出しても資金計画に影響がない方はそのまま登記して大丈夫です。
合同会社向きのケース
資金に余裕がない
後で株式会社になる(=組織変更)こともできます。
無理に株式会社を選択することで資金計画に影響が出ている方は合同会社で始めることをおすすめします。

ケース別のおすすめ

表記の注意

ここでは

  • ベンチャー&スタートアップ(=そのままの意味)
  • スモールビジネス(=上記以外)
とお考え下さい。

1.スモールビジネスを1人で始める

特徴&判断材料
  • 出資者は1人
  • 急成長とは無縁(=資金調達や人材確保の必要性なし)
  • バックオフィス業務はできるだけ効率化する必要がある
どちらがおすすめ?
合同会社
理由
柔軟な経営が可能
株式会社は情報公開(=公告)や年1回の株主総会を行う義務がありますが、合同会社にはないので比較的自由に経営できます。これはバックオフィス業務の削減にもつながっているので、手間がかからないという点で1人で経営する場合に適しているといえます。

2.スモールビジネスを家族で始める

特徴&判断材料
  • 出資者は複数名だが家族経営になる
  • 急成長とは無縁(=資金調達や人材確保の必要性なし)
  • バックオフィス業務はできるだけ効率化する必要がある
  • 親族のみなので柔軟に経営できるほうが良い
どちらがおすすめ?
合同会社
理由
柔軟な経営が可能
大きくは1の「スモールビジネスを1人で始める場合」と同じ理由です。
合同会社は所有と経営が分離していない(=出資者=経営者or役員)なので、家族経営に向いています。

家族であっても複数名が役員となる場合は、司法書士に定款作成を依頼して意見対立による機能停止への対策を行うことをおすすめします。

3.フリーランスの法人化

特徴&判断材料
  • 既にクライアントがいるorビジネスが軌道に乗っている
  • 信用を増やして取引先を拡大したい
  • バックオフィス業務は少ないほうが良い
どちらがおすすめ?
合同会社
理由
柔軟に運営できる
詳細は前述の1や2と同じなのでそちらをご覧ください。
信用が得られるのに手間が少ない
株式会社と比べて運営の手間がかからないため、信用を得ることを目的とした法人化にもおすすめです。

4.ベンチャーorスタートアップを始める

特徴&判断材料
  • 急成長が必要(=スピーディーな資金調達と人材確保)
  • 第三者から出資による資金調達を行う可能性がある
  • 上場か売却の可能性がある
  • 積極的に露出して知名度を高めていく必要がある
どちらがおすすめ?
株式会社
理由
法人形態に知名度がある
知名度アップや人材確保に有利に働きます。
出資による資金調達がしやすい
上場は株式会社の特権であるため、株式会社以外に出資しないベンチャーキャピタルやエンジェル投資家も多くいます。
複数名での出資・経営に向いている
合同会社は利益分配(=配当)の比率や社員ごとの議決権の強さを自由に設定できるため、複数名で運営すると対立時にトラブルになりがちです。

5.複数名が出資する(共同創業)

特徴&判断材料
  • 対立が懸念材料
どちらがおすすめ?
株式会社
理由
意見対立に強い
合同会社は意見対立によって意思決定が停止してしまうため、複数名で経営する場合は株式会社にしておくのが無難です。